宇宙背景放射を全天で測ると、空の反対側にある領域まで温度がほぼ同じにそろっています。方向による差は平均温度の十万分の一ほどで、どこを見ても非常によく似た光が届きます。
通常の高温ビッグバン宇宙だけで過去をたどると、空の反対側にある領域どうしは、十分に熱を交換する時間を持てません。それでも宇宙背景放射の温度はほぼ均一です。この食い違いは地平線問題と呼ばれます。
この問題を説明する考えとして提案されたのが、宇宙のごく初期に起きた急激な加速膨張、インフレーションです。
インフレーションは、現在は遠く離れた宇宙の領域が、初期には互いに影響を与えられる近さにあったと考える理論的な枠組みです。
インフレーション理論とは何か
初期宇宙の急激な加速膨張
インフレーションは、宇宙誕生後のごく初期に、空間の尺度が急激に大きくなったとする考えです。
通常物質や放射が宇宙膨張を支配する時代では、重力の影響によって膨張は減速する方向へ向かいます。インフレーションでは、ごく短い期間、膨張が加速し、空間の尺度が指数関数に近い形で増えたと考えます。
インフレーションで大きくなったのは、物質の移動距離よりも、空間そのものの尺度です。
開始時刻、継続時間、膨張量は採用する模型によって変わります。共通しているのは、非常に初期の宇宙に短期間の加速膨張を置く点です。
「光速を超えて膨張した」とはどういう意味か
インフレーションは「宇宙が光速を超えて膨張した」と表現されることがあります。
相対性理論が制限するのは、物体が近くの空間に対して光速を超えて動くことです。インフレーションで急速に増えたのは、遠く離れた地点どうしの距離です。
空間の尺度が大きくなると、十分に離れた二点の距離は、光速を超える割合で増加する場合があります。これは局所的な物体の運動とは異なるため、特殊相対性理論と矛盾しません。
インフレーションでは、物体が空間内を超光速で移動するのではなく、空間の尺度そのものが急速に変化します。
どれほど膨張したのか
インフレーション中に空間がどれほど引き伸ばされたかは、e-fold数という指標で表します。空間の尺度が指数関数的に何度増えたかを示す量です。
地平線問題や平坦性問題を説明するには、一定以上の膨張量が必要になります。ただし、必要なe-fold数は、インフレーション終了後の宇宙の歴史や再加熱の条件によって変わります。
そのため、一つの数字だけで全模型を表すことはできません。短い期間に空間の尺度が何度も指数関数的に増えたという大枠が、多くの模型に共通しています。
インフレーションと高温ビッグバンの関係
高温ビッグバンより前に置かれる急膨張
高温ビッグバンは、宇宙が物質と放射で満たされ、非常に高温・高密度だった状態から膨張し、冷えてきた宇宙史を指します。
宇宙が冷える過程で軽い元素がつくられ、やがて中性原子が形成されると、光が長い距離を進めるようになりました。
多くのインフレーション模型では、この高温の段階より前に急激な加速膨張を置きます。インフレーションが終わると、膨張を支えていた場のエネルギーが粒子や放射へ移り、宇宙が高温になったと考えます。
この移行が再加熱です。再加熱を経て、宇宙は物質と放射に満ちた高温ビッグバンの段階へ進みます。
高温・高密度の宇宙がどのように冷え、元素や光が生まれたのかは、ビッグバンの成り立ちを扱った記事で説明しています。
インフレーションから高温ビッグバンへ移る流れ
インフレーションと高温ビッグバンは、宇宙史の異なる段階を表します。
インフレーションは、宇宙の一様性や初期ゆらぎを説明するごく初期の加速膨張です。高温ビッグバンは、再加熱後の物質と放射に満ちた宇宙が膨張し、冷えていく段階です。
多くの模型では、インフレーションの終了と再加熱を経て、高温ビッグバンの宇宙へ移ったと考えます。
高温ビッグバンを支える観測証拠は、軽元素の存在量や宇宙背景放射など、インフレーションとは別に積み上げられています。初期宇宙を説明する別の仕組みも研究されており、インフレーションはその中で最も広く検討されている枠組みの一つです。
初期と現在の加速膨張の違い
宇宙は現在も加速しながら膨張していると考えられています。初期宇宙のインフレーションと現在の加速膨張は、起きた時代とエネルギーの規模が大きく異なります。
| 現象 | 起きた時代 | 主な位置づけ |
|---|---|---|
| インフレーション | 宇宙の最初期 | 仮定された場や高エネルギー状態による加速膨張 |
| 高温ビッグバン以降の膨張 | 初期宇宙以降 | 物質と放射を含む宇宙の膨張 |
| 現在の加速膨張 | 比較的最近の宇宙 | ダークエネルギーによると考えられる膨張 |
現在の加速膨張は、ダークエネルギーによるものと考えられています。初期のインフレーションとの共通点は膨張が加速することですが、両者の物理的な関係は研究中です。
現在の膨張については、ダークエネルギーを扱った記事で観測の証拠も含めて説明しています。
なぜインフレーションが必要と考えられたのか
地平線問題
宇宙背景放射は、空の反対側までほぼ同じ温度を示します。方向による差は非常に小さく、初期宇宙が高い精度で一様だったことが分かります。
通常の高温ビッグバンだけで過去へたどると、遠く離れた領域どうしが熱や情報を交換する時間を持てません。それでも温度がそろっていることが、地平線問題です。
インフレーションでは、急膨張の前にこれらの領域が小さくまとまり、互いに影響を与えられる状態にあったと考えます。
温度がそろった後、空間の急膨張によって、現在は空の反対側に見えるほど遠くまで引き離されました。
現在は遠く離れた領域も、インフレーション前には熱や情報を交換できる近さにあったと考えます。
平坦性問題
大きなスケールで見た宇宙の幾何は、観測上ほぼ平坦です。ここでいう平坦とは、空間の曲率がゼロに非常に近いことを意味します。
通常の宇宙膨張では、初期の曲率がゼロから少しでもずれていると、その差は時間とともに大きくなります。現在ほぼ平坦な宇宙を得るには、初期値が極めて精密に調整されていたことになります。
インフレーションは、空間を急激に引き伸ばすことで、観測可能な範囲に対する曲率の影響を小さくします。
大きな球の表面を狭い範囲だけ見ると平らに見えるのと似ています。この比喩は、急膨張によって曲率が見えにくくなる性質を表しています。
空間が平坦であることと、宇宙全体が無限に広いことは別の問題です。
空間の曲率と宇宙の有限・無限の関係は、宇宙の形を扱った記事で説明しています。
重い遺物の密度を薄める仕組み
素粒子物理の一部の理論では、初期宇宙の高エネルギー状態で、磁気単極子などの重い粒子が生成される可能性があります。
磁気単極子は、N極またはS極のどちらか一方だけを持つと仮定される粒子です。理論によっては初期宇宙で大量に生成される可能性があります。
インフレーションが起きると、こうした重い遺物も空間とともに急速に引き離され、単位体積あたりの密度が大きく下がります。
インフレーションは、初期宇宙に生成された重い遺物を、現在ほとんど観測されないほど薄める仕組みを与えます。
この問題は、磁気単極子などを予測する高エネルギー理論を前提としています。現在の探索では、磁気単極子が存在できる量や性質へ制限が加えられています。
銀河の種となる初期ゆらぎ
現在の宇宙には、銀河、銀河団、フィラメント、ボイドがあります。こうした構造が生まれるには、初期宇宙にわずかな密度差が必要です。
インフレーションは、その種を場の量子ゆらぎに求めます。量子ゆらぎは、場の値がミクロなスケールでわずかに変動する量子的な現象です。
インフレーションによって空間が急速に引き伸ばされると、ミクロなゆらぎも宇宙規模へ拡大されます。
量子ゆらぎが宇宙規模へ引き伸ばされ、初期の密度差として残ったと考えます。
その密度差が重力によって成長し、銀河や銀河団の種になりました。量子ゆらぎの性質は、宇宙背景放射の温度・偏光ゆらぎや、銀河分布の統計から調べられています。
インフレーションはどのように起きたのか
加速膨張に必要なエネルギー状態
宇宙膨張を加速させるには、通常物質や放射が支配する状態とは異なる条件が必要です。
一般相対性理論では、宇宙膨張に影響するのはエネルギー密度だけでなく圧力も含まれます。十分に大きな負の圧力を持つ状態では、膨張が加速します。
多くの模型では、この状態をスカラー場によって表します。
インフレーションは、空間の外側から力が加わる現象ではなく、宇宙を満たす場のエネルギー状態によって膨張が加速する描像です。
急膨張を担う場の候補
急膨張を担うと仮定されるスカラー場は、インフラトンと呼ばれます。
インフラトンは、特定の一粒子名というより、インフレーションを起こす場の総称です。場のエネルギーや変化の仕方を表すポテンシャルによって、膨張の継続時間や初期ゆらぎの性質が変わります。
ヒッグス場や、より高エネルギーの理論に現れる場をインフラトン候補とする模型も研究されています。
現在は、候補となる場やポテンシャルを観測データと比較し、成立できる条件を絞り込んでいます。
インフレーションの終了と再加熱
多くの模型では、インフレーションは有限の期間で終わります。場の状態が変化すると、加速膨張を支えていた条件が失われます。
このとき、場に蓄えられていたエネルギーが粒子や放射へ移り、宇宙が高温になります。この過程が再加熱です。
再加熱は、インフレーションのエネルギーを物質と放射へ移し、高温ビッグバンの宇宙へつなぐ過程です。
再加熱温度、進み方、生成される粒子の種類は模型によって異なります。宇宙背景放射、元素合成、素粒子物理などから、可能な条件を制限する研究が進んでいます。
複数の模型が予測を競っている
インフレーションには、場の性質、ポテンシャル、終わり方の異なる多くの模型があります。
代表例には、場がポテンシャルの斜面をゆっくり変化するスローロール型、重力理論の高次項によって加速膨張を表すスタロビンスキー型、複数の場を組み合わせるハイブリッド型などがあります。
模型ごとに、初期ゆらぎの強さ、原始重力波、非ガウス性、再加熱の進み方などが異なります。
観測は、模型ごとの予測を比較し、実際の宇宙に合う候補を絞り込んでいます。
観測はインフレーションをどこまで支持しているのか
宇宙背景放射の一様性と平坦性
宇宙背景放射は、宇宙誕生から約38万年後に光が自由に進み始めた時代の記録です。
全天の宇宙背景放射はほぼ同じ温度を示し、そこにごく小さな温度ゆらぎが重なっています。宇宙の大規模な空間曲率も、観測上ほぼ平坦です。
宇宙背景放射の一様性と、宇宙がほぼ平坦であるという観測結果は、インフレーションの一般的な予測とよく整合します。
宇宙背景放射から直接得られるのは約38万年後の温度・偏光ゆらぎです。その統計的な特徴を使って、さらに初期の宇宙の状態を推定します。
宇宙背景放射の仕組みや、温度マップの赤と青が何を表すのかは、宇宙背景放射を扱った記事で詳しく説明しています。
初期ゆらぎの性質
宇宙背景放射と銀河分布の観測から、初期ゆらぎの性質が調べられています。代表的な特徴は次の三つです。
- ほぼスケール不変:観測する大きさが変わっても、ゆらぎの強さが極端には変わらない
- 主に断熱的:物質や放射の成分が、ほぼ共通の初期曲率ゆらぎに従って変動する
- ほぼガウス分布:ゆらぎの大きさが、平均付近を中心とする統計分布に近い
これらは、多くの単純なインフレーション模型が予測する性質とよく合います。
観測精度が高まるほど、わずかなスペクトルの傾き、断熱ゆらぎ以外の成分、非ガウス性などを詳しく測定でき、模型の候補を絞り込めます。
原始重力波とBモード
一部のインフレーション模型では、急膨張中の時空の量子ゆらぎから原始重力波が生じると予測します。
原始重力波は、ブラックホールや中性子星の合体から届く重力波とは異なり、初期宇宙の時空に残されたゆらぎです。
この重力波は、宇宙背景放射の偏光にBモードと呼ばれる渦巻き状のパターンを残す可能性があります。
一方、銀河系のダストや、途中の重力レンズ効果もBモードを作ります。観測では、周波数や空間分布の違いを使い、それぞれの成分を分離します。
現在の観測では、インフレーション起源の原始重力波の強さに上限が与えられています。
2014年にはBICEP2がBモード信号を報告しましたが、その後のPlanckとの共同解析で、銀河系ダストの寄与が大きいことが示されました。
現在の上限値は、強い原始重力波を予測する一部のインフレーション模型を制限しています。
現在と将来の観測
原始Bモードの探索は、地上望遠鏡と将来の宇宙ミッションによって進められています。
南極のBICEP/Keckなどは、空の限られた領域を深く観測し、原始重力波の強さへ上限を与えてきました。
LiteBIRDは、宇宙背景放射の偏光を全天規模で測定し、原始Bモードを探す将来ミッションです。
広い周波数帯を観測することで、銀河系ダストなどの前景放射を分離し、原始重力波の探索精度を高めることが期待されています。
原始Bモードが見つかれば、初期宇宙のエネルギー規模へ直接つながる手がかりになります。未検出の場合も、成立できるインフレーション模型をさらに狭められます。
インフレーション理論に残る課題
急膨張を担う物理機構
インフレーションの一般的な予測は多くの観測と整合します。一方、急膨張を実際に引き起こした場や高エネルギー物理の仕組みは、まだ絞り込みの途中です。
インフラトン候補、場のポテンシャル、ほかの素粒子との相互作用、再加熱の進み方など、多くの可能性が研究されています。
現在の課題は、加速膨張を記述できることから一歩進み、それを既知または新しい素粒子物理とどう結びつけるかです。
観測から模型を絞り込む
多くのインフレーション模型は、互いによく似た観測予測を持ちます。
宇宙背景放射の温度・偏光ゆらぎ、原始重力波、非ガウス性、初期ゆらぎのスペクトルなどを高精度で測ることで、模型ごとの差を見分けます。
現在の観測は、成立しにくい模型を除外し、実際の宇宙に合う候補を狭めています。
インフレーションが始まる条件
インフレーションが始まるには、場のエネルギーや空間の状態が一定の条件を満たす必要があります。
模型によっては、十分に一様な領域を初期条件として必要とします。別の模型では、より幅広い初期状態からインフレーションが始まる可能性を考えます。
インフレーションが初期条件をどこまで自然に説明できるかは、現在も議論が続く課題です。
インフレーション以前を考えるモデル
インフレーションの開始以前に、どのような状態があったのかについても複数の考えがあります。
時間の始まりと結びつける模型、量子重力的な段階を置く模型、以前の収縮宇宙から移行したとする模型などです。
ビッグバン以前にどのような宇宙像が考えられているかは、ビッグバンの前を扱った記事で取り上げています。
永遠のインフレーションが生じる模型
一部の模型では、インフレーションが宇宙全体で一斉に終わらず、領域によって継続時間が異なると考えます。
膨張を終えた領域が複数形成される一方、別の領域ではインフレーションが続きます。これが永遠のインフレーションです。
この描像は、複数の宇宙領域を考えるマルチバースの議論につながる場合があります。
永遠のインフレーションは一部模型から導かれる理論的な描像で、観測可能な検証方法が大きな課題です。
観測可能な宇宙の外側をめぐる議論は、宇宙の外側を扱った記事で説明しています。
どこまでが観測で、どこからが研究中なのか
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 観測されていること | 宇宙背景放射の一様性と温度ゆらぎ、偏光、宇宙のほぼ平坦な幾何、大規模構造 |
| 一般的予測と整合 | 地平線問題と平坦性問題の説明、量子ゆらぎを起源とする初期密度ゆらぎ |
| 模型に依存 | インフラトン、場のポテンシャル、継続時間、膨張量、再加熱 |
| 観測上限から制限中 | インフレーション起源の原始重力波と原始Bモード |
| 研究が続く課題 | 急膨張の駆動機構、開始条件、インフレーション以前、実際の模型 |
同じインフレーションに関する説明でも、観測されている事実、観測と整合する一般的予測、模型固有の仕組みでは、根拠の種類が異なります。
宇宙背景放射の一様性、平坦性、初期ゆらぎの性質は、インフレーションの一般的な予測とよく合います。
その一方で、どの場が急膨張を担ったのか、再加熱がどう進んだのか、どの模型が実際の宇宙に対応するのかは、観測から絞り込んでいる段階です。
現在の観測は、インフレーション全体を一度に判定するのではなく、模型ごとの予測を比較し、成立できる範囲を狭めています。
インフレーション理論についてよくある疑問
インフレーションはビッグバンより前ですか?
多くの模型では、高温ビッグバンより前に置かれます。インフレーション終了後の再加熱によって、物質と放射に満ちた高温宇宙へ移ったと考えます。開始時刻や継続時間は模型によって異なります。
宇宙は光速より速く膨張したのですか?
空間の尺度が急速に変化したため、遠く離れた地点どうしの距離は光速を超える割合で増える場合があります。物体が近くの空間に対して超光速で移動したという意味ではなく、特殊相対性理論と矛盾しません。
インフレーション理論は証明されていますか?
宇宙背景放射の一様性、宇宙の平坦性、初期ゆらぎの性質は、インフレーションの一般的な予測とよく整合します。現在は、原始重力波や偏光などの観測から、具体的な模型を絞り込んでいます。
インフラトンは発見されていますか?
インフラトンは、急膨張を担うと仮定されるスカラー場の総称です。複数の候補となる場やポテンシャルが提案され、宇宙背景放射などの観測データと比較されています。
原始重力波は発見されていますか?
現在は、インフレーション起源の原始重力波の強さに観測上限が与えられています。宇宙背景放射の偏光に現れる原始Bモードを探し、銀河系ダストや重力レンズによる信号と分離する観測が続いています。
まとめ
インフレーションは、宇宙のごく初期に空間の尺度が急激に大きくなったとする加速膨張の理論です。
多くの模型では、インフレーション終了後に再加熱が起こり、物質と放射に満ちた高温ビッグバンの宇宙へ移ったと考えます。
インフレーションは、空の反対側まで宇宙背景放射の温度がそろう地平線問題、宇宙がほぼ平坦に見える平坦性問題、重い遺物の密度、銀河の種となる初期ゆらぎを、一つの枠組みで説明します。
宇宙背景放射の一様性、平坦性、初期ゆらぎの性質は、インフレーションの一般的な予測とよく整合しています。
一方、急膨張を担う場、インフラトンの正体、再加熱の進み方、開始条件は模型によって異なります。
原始重力波については観測上限が与えられ、強い信号を予測する一部の模型が制限されています。今後のCMB偏光観測は、残る模型の候補をさらに絞り込む手がかりになります。
現在の研究は、インフレーションが説明する大枠から、どの物理機構と模型が実際の宇宙に対応するのかを確かめる段階へ進んでいます。
参考情報
記事の作成にあたり、以下の研究論文・研究機関の公開情報を参照しました。
- NASA Science – Universe
宇宙論と初期宇宙の全体像、インフレーションと高温ビッグバンの関係の確認に使用。 - ESA – The cosmic microwave background and inflation
宇宙背景放射のゆらぎとインフレーションの関係、約38万年後という時期の確認に使用。 - ESA – Planck reveals an almost perfect Universe
宇宙背景放射の一様性、わずかな温度ゆらぎ、宇宙の幾何に関する観測結果の確認に使用。 - ESA Planck – 2018 final data release
Planck最終データと標準宇宙論パラメータの確認に使用。 - BICEP/Keck Collaboration – Improved Constraints on Primordial Gravitational Waves
Planck、WMAP、BICEP/Keckの観測から、インフレーション起源の原始重力波に上限が与えられていることの確認に使用。 - ESA – Planck: gravitational waves remain elusive
2014年のBICEP2信号と銀河系ダストの影響の確認に使用。 - LiteBIRD Collaboration – The LiteBIRD mission to explore cosmic inflation
LiteBIRDの目的と、原始Bモードを探す将来ミッションとしての位置づけの確認に使用。 - JAXA / ISAS – LiteBIRD
LiteBIRDの計画と目的の確認に使用。