宇宙背景放射を全天で測ると、空の反対側にある領域まで温度がほぼ同じにそろっています。方向による差は平均温度の十万分の一ほどで、どこを見ても非常によく似た光が届きます。 通常の高温ビッグバン宇宙だけで過去をたどると、空の反対側にある領域どうしは、十分に熱を交換する時間を持てません。それでも宇宙背景放射の温度はほぼ均一です。この食い違いは地平線問題と呼ばれます。 この問題を説明する考えとして提案されたのが、宇宙のごく初期に起きた急激な加速膨張、インフレーションです。 インフレーションは、現在は遠く離れた宇宙の ...